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ニュージーランド海外研修レポート
  研修出発日の2月12日、訓子府町は天候が良かったのですが女満別空港が近くなるにつれ吹雪となりま した。1つ前の便は欠航となり、僕たちが搭乗する 飛行機も着陸できないので、帯広までバスに乗りそこからスーパー十勝で千歳まで向かうと言うことになったのですが、飛行機の着陸直前に空が晴れ定刻を30 分ほど過ぎましたが、無事千歳へと向かうことができました。
 海外へ行くのはオーストラリアに次いで2度目でしたが、ニュージーランドは隣の国でも雰囲気の違う国でした。ニュージーランドは観光に関してはまだ発展 途上と言う感じがしました。それだけ歴史が守られているのかもしれませんが。
農業視察に関しては、訓子府町から何度か訪れている時の資料があったので、実際現地に行って確認してきたのと、それ以外にまた新しい発見がありとても実に なった研修でした。
以下に各視察地ごとにまとめたいと思います。

  南島

食品加工会社(FRESH VEGE)

加工会社と言っても、それほど大きな会社ではなかった。12年前より操業し、従業員は15名。病院やホテル、公共施設へ供給している。
機械もびっくりするようなものはなく、人参やいもの皮をむくための機械と、輪切りする機械、型抜きするための機械等だった。ふつう従業員は女の人と言うイ メージがあるが、ここでは男の人がメインだった。話によると、女の人が働いてはだめという決まりはないが、力仕事が多いので男の人を使っているそうだ。
給料については、以前は時給制だったがそれだと働かない人がいるので、現在は能率給になっている。
原料の野菜は総じてきれいなものだった。中には見かけと味は北海道のビートのようなカブがあった。注文の仕方は多種多様で、加工されて冷蔵庫の中に入って いるものの中に、いもをスプーンの様なものでくり抜いたかすをパックしたものがあった。これはマッシュポテト用と言うことだった。
原料の野菜は、卸から仕入れるので相場に左右されるが、販売価格はなるべく変えないようにしている。しかし仕入れ価格が高騰した場合はあげる場合もある。

小麦・馬鈴薯農家(PAUL JARMAN FARM)

耕作面積は全部で343ha、内訳は
小 麦     80ha たねいも(品種 ナーディーン)11ha
グリーンピース 20ha   ライ麦          35ha
大 麦     21ha
キャノーラ(油用) 20ha 合計194ha
残りの面積で羊を飼っている。頭数は親1300頭、子1300頭。
年間雨量は、750mmと少ない。灌漑は2本の井戸を掘り170ha灌水可能。
灌水は小麦の場合50mmを2回
灌水機は日本のような1つのノズルから遠くまで飛ばす方法ではなく、6個ぐらいのノズルが付いている機械だった。
作業機はほとんどが長年使っている物ばかりだった。スプレヤーはさおの長さ16mで1300リットルの物。この農家だけでなく今回視察に行った農家全て、 HARDIと言うヨーロッパのメーカのノズルが使われていた。農業機械でもヨーロッパの流れを受け継いでいると言うことなのでしょうか。
トラクターに関しては、インター、ジョンディア、デビットブラウンが大半だった。日本製はクボタ、イセキが少々ある程度だった。
畑は、4年のローテーション。小麦→大麦→ピース→牧草
収量はha当たり 麦7〜8t いも30t ピース3〜4t
畑の状態は、雑草はあまり見あたらなかった。土自体は硬く石が多いように思えた。畑の1区画の大きさは10haが基本的な大きさ。
いもの病気で、「ブライト」と言う病気で困っているそうです。
作物のほとんどは契約栽培。
年収は50万ドル(現在のNZ$約64円)所得率40%
経費の中で一番多いのは、肥料5万ドル、除草剤5万ドル。

ここから北島

青果市場(TURNER&GROWERS)

11支店を持つ本社。この本社では全店の40%の取り扱いがある。
青果だけでなく、トラック会社、ミニコンの貸し出し、中古車のオークション、フルーツの輸出入も行っている。
セリが行われているのは10%程度で90%が先取り。
玉葱は、20kg15ドルで取り引きされている。規格は大きさ3つ、品質3つ。80%が輸出されている。
トマトは青い物もありびっくりしたが、こちらの人はまとめ買いをするので、青いトマトでも赤くなるから大丈夫ということだった。へたも付いていなかった が、理由はへたが付いていると、他のトマトが傷ついてしまうと言うことと、食べられないからだそうだ。
バナナは2週間に1度輸入され、この市場に熟成させるための施設があるのでそこで、黄色いバナナとなる。
メロンはオーストラリアから輸入される。品物の品質は、訓子府町の規格で全て外品になるような物ばかりで、中には腐敗しかけている物もあった。
花のセリも行われていた。花の直売所もあり、親子で買いに来ている人もいた。
手数料は8〜12% 花の場合10〜15%

試験場 (PUKEKOHE RESEARCH CENTER)

旧国営農業研究所。
研究所の試験圃場、試験を委託している農家の圃場等を見て回った。案内をしてくれたのは昨年大学を卒業したという、女性の人だった。現在この研究所は5人 の科学者、1人の管理者、2人の技術者がいる。
研究費は70%が国から、30%が研究を委託した企業が支払う。
試験結果の情報は依託した企業にしか教えない。農家が情報を得るためには、お金を払わなければならないが、無料の情報もある。
農家は年2回試験場に来て試験成績を見ることができる。
土は火山灰質で作土は30〜40cm、作土の下は粘土層。100年以上使っている。
農家への指導で、灌水するときは土の水分を計って、それに合わせて灌水するように指導している。
キャベツの試験で、殺虫剤の散布は、慣行で10日に1回だけれども、ここではモニターしながらやっている。キャベツ3年連作で殺虫剤はやっていないという ことだった。
農家は作物への農薬散布について、手帳に付けなければならない。それがなければ作物を売ることができないそうだ。
プケコヘ地区の平均反収は800〜1000万ドル。

選果場(NEWZEALAND GROWERS)

9軒の農家が出資して作った。今年で5年目。従業員は40名で時給10ドル。
玉葱の面積は1000haで反収は3750kg。
年に2万tの取り扱いがあり内2500tが日本に輸出されている。
ニュージーランド全体では日本に25000t輸出されている。日本の場合加工工場に行く物もあるが、80%が輸入業者に行く。
日本向けは20kgのネット詰めで、ヨーロッパは20フィートコンテナにバラ積みで輸出している。
1月から6月にかけて選果され1日200tせんかする。
日本のタキイから種子を入れている。その他も入れている。
栽培技術については、除草剤6回 殺菌剤10回。



野菜農家

キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、玉葱、カボチャ(輸出用)を作っている。
従業員は、フルタイムで16人、玉葱の収穫時は50人雇う。
玉葱選果機、冷蔵庫を持っている。
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーは、スーパーと契約し1週間に1000ケース出荷している。
玉葱は面積120エーカーの面積がある。栽培方法は64インチの高畝の間に6,8,10条植えがある。収穫方法は農家によって違い、葉っぱにチョッパーを かけてデガーで掘る方法と、そのままデガーをかける方法があった。その後畑で2週間ほど乾かして収穫となるが、1個1個手で葉っぱを切りコンテナに入れる 方法と、葉付きのままコンテナに入れる方法と、機械で拾いねじ切りで葉っぱを切りコンテナに入れる方法とがあった。
この日は朝方まで雨が降っていたので、収穫風景はみることができなかった。また圃場によっては、玉葱が流されている所があったりトラクターのぬかった跡が あった。

選果場(ASPAC DISTRIBUTORS LIMITED)

創業20年 ヨーロッパを中心に輸出を行っている。
選果機は最新式の物で、イギリス製。カメラで玉葱を撮影しニュージーランドで組んだプログラムで大きさ、形、色をコンピューターによって選別している。
1時間に12t選果している。選果料は出来上がりのトン数に対して60ドル/tである。
玉葱を入れる大コンは、全て木製で1コンテナ0.8〜1tの玉葱が入る。なぜこちらの様にスチール製ではないかというと、コスト的な面からと言うことだっ た。ニュージーランドは木の生長が早く、材料には困ることはないようだ。
選果場の建物は雪が降らないだけあって、柱と柱の間の間隔が広く、冷蔵庫も持っていないので、建物にかけるコストもかなり低いように思われた。倉庫の天井 は光が入ってくる構造になっているし、ホコリも少ないので、作業員が働くのは快適と言う印象を受けた。


視察感想

 ニュージーランドも北海道と同じように自然が沢山ありますが、北海道とは別の雰囲気がある国でした。オークランドの様な大都市でも街の中には街路樹や公 園があふれ、時間がゆったりと過ぎてゆくような気がしました。
海外に視察に行く事によって、現在自分がおかれている、状況というのが客観的に見ることができて良かったと思います。また機会があれば海外視察に行ってみ たいと思います。